OMRとOCR 違いは(1) 比較
- 小西東次朗
- 2017年1月27日
- 読了時間: 2分
OMRとOCRはよく似た名前です。Optical Mark Readerと Optical Character Readerの頭文字を取ったもので、早く開発されたのはOMRのほうです。OMRはマークの読み取り機で、OCRは文字列の読み取り機です。OCRはそれもタイプライターで打ち出された英文字を読めるように開発されたもので、それを日本語の仮名漢字変換システムなどを独自の技術で、各社が開発してきました。
代表的なメーカーは家電の日立、東芝が日本では飛び抜けており、あとはNECや富士通、ジェイエスキューブ(旧東洋オフィスメーション)三菱と言ったメーカーが続きます。元々機器本体と、読み取りソフトと、解析ソフト(認識ソフト)は同じメーカーが開発していました。従って、保守メンテナンスも同じ会社が全て一元的にやっています。今も多くの官公庁や企業にはこれらのメーカーのOCR装置が大変多く稼働しています。こう言ったメーカーのOCR装置は小型のものから大型で高速なものまで、揃っていて使う用途やユーザーの希望により選択できます。
読み取りソフトもメーカーで作っていて、用紙の読み取る範囲や読み出しデータ(漢字、平かな、カタカナ、数字、英文字)などの定義も専用のソフトウエアで作成して、読み取りとデータの吐き出しをします。もしここで用紙レイアウトの変更や、読み出すデータの変更などある場合は,そのソフトの中で行いますが,大幅なレイアウトの変更や、ユーザーの希望によるところのカスタマイズは時間と料金がかかります。
しかし読み取りからデータの取り込みまで、一元的にメーカーが行いますので、データーの読み取りに関して全て責任を持って対応してくれます。
ここの部分が大きく今のスキャナーだけのメーカーと違うところです。なぜかと言いますと、読み出しソフトを開発したところはソフトウエアの部分のみ、スキャナーを提供している機器のメーカーは,機器に関してのみしか基本的には責任を持ちません。読み取りエラーや、機器が動かないなどの障害が発生した場合は、読み取りソフトが悪いのか、スキャナーに不具合があるのか、どちらに原因があるのか分からない場合はソフト、ハードの両方を調べる必要があるからです。次はもう少し続きをお話しします。
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